私の会社は企業年金制度があり、退職金は一時金と企業年金に分けられます。
企業年金は、60歳から支給で、終身年金と有期年金に分けられます。
企業年金は、全額あるいは一部を退職時に一時金として受け取ることも可能です。
退職金を一時金と企業年金のどちらで受け取るのが得か考えました。
一時金で受け取るメリット、年金で受け取るメリットは以下の通りです。
一時金で受け取るメリット
- 退職所得控除額の範囲内であれば、所得税、住民税がかからない
- 退職所得は国民健康保険の計算に含まれない
- 将来、会社の経営が悪化しても影響なし
年金資産は信託銀行に預けられているので会社の経営が悪化しても年金がなくなることはありませんが、予定利率を下げられる可能性がありますし、会社が倒産すれば積立不足が発生しても補てんできなくなります。
50歳でリタイアする場合、退職所得控除額は800万+(28-20)×70万=1360万円まで税金はかかりません。
1360万を超える金額の1/2に対して、所得税と住民税がかかります。
このように、退職金は給与や公的年金に比べて控除枠が大きく非常に有利です。
そういえば、賞与も2003年まで社会保険の料率が給与に比べて非常に低く抑えられていました。
賞与が多い大企業の社員が優遇されていたわけです。
退職金も中小企業より大企業の社員のほうが高額なので、控除枠を十分に使える大企業の社員は優遇されているといっていいでしょう。
そのうち控除枠が縮小したり、健康保険料の計算対象になったりして ('ω')
年金で受け取るメリット
- 終身部分は生きている限りもらえるので、長生きすれば一時金より多くもらえる
- 有期部分も一時金でもらえる額より多くなる
年金でもらうと、税金と国保の面では不利なのですが、一時金より多く受け取れる点が魅力です。
終身分は、自分が生きている限りもらえる
長生きできる自信があるなら年金でもらったほうが得です。
単純に一時金を1年当たりの年金額で割ると、9年以上経てば年金でもらう方が多くなることがわかりました。
終身分は年金でもらって、9年以上、70歳以上まで長生きしたいと思います。
有期分は税金や健康保険も考慮する
有期分はもう少し緻密に計算して比較しました。
単なる支給額だけでなく、年金として受け取ることによって負担増となる税金と国保の影響も加味しました。
税金と国保を正しく計算するため、厚生年金や個人年金などの所得も考慮に入れて計算しています。
個人年金は、受取額ではなく雑所得金額を計算しています。
なお、50歳の国保と税金は、退職金にかかる金額のみを記載しています。
試算の結果、年金で受け取る方が123万円多くなることがわかりました。
私の受取方法(予定)
退職時に一時金でもらっても、私には住宅ローンの返済などの使途がありません。
60歳までは貯金の取り崩しで十分生活できます。
年金で受け取るほうが有利なので、企業年金分はすべて年金で受け取ろうと思います。
一度に受け取るより月々受け取るほうが散財することもないでしょう。
受取方法を年金にしたので、以前に試算した資金計画も置き換えました。