宮古島では、昔は「ガー」と呼ばれる地下水が湧き出す井戸を利用していたが、今は「地下ダム」を作って水源にしているそうだ。
大きな川がない離島は飲料水や農業に使う水に苦労してそう。
大東島は海水淡水化施設があると「ふるさと文化センター」の職員が話してたっけ。
地下ダムとは、地下にでっかい鍾乳洞の洞窟があって水を貯めているのだろうか?
レンタカーを借りて「地下ダム資料館」に行った(入場料330円)。
世界最古のダムは紀元前2900年代、エジプトのナイル川に築造されたダムという説があり、現存する最古のダムは紀元前1300年頃、シリアのホルムズ付近に作られたナー・エル・アシダムで、現在でも飲料水に利用されているそうだ。
最古の地下ダムは紀元前1900年にヴァズバカンに築造されたカナートと言われている。
ペルシャ時代(紀元前550年~300年)にはイラン高原に数万を超すカナートが築造され、今でも数千を超すカナートが使われているそう。
意外なところでは、1923年に日本統治下の台湾屏東県に台湾製糖の鳥居信平によって二峰圳という地下ダムが作られて現存するらしい。
宮古島の地下ダムは、メソポタミアのカナートを起源とする貯留型で、透水層に止水壁を作って、貯まった地下水を汲み上げている。
宮古島の帯水層の水の流れを表した図。
宮古島の面積は158.93㎢、人口は5万人もいる。
宮古島は石灰岩層(透水層)の下に泥岩層(不透水層)があり、石灰岩層下部を地下水が標高の低い方向に浸みだしている。
不透水層が地表に近いと地下水が湧水(ガー)として出てきて人々に利用されてきた。
また、宮古島は島全体が石灰岩で覆われているため、弱アルカリ性の地下水になっている(一般には弱酸性の地下水が多い)。
サンゴ礁が浮上してできた島がコーラルリーフアイランド、宮古島のような石灰岩で形成された島はライムストーンアイランドと呼ぶ。
だから土地が平坦で、石垣島(八重山列島)や沖縄本島と全然地形が違うのかな。
日本平均は、雨の36%が蒸発、地表流出が55%、地下流出が4.5%、その他4.5%。
宮古島は、雨の50%が蒸発し、10%が地表流出、そして40%が地下流出する。
雨が降ったらどんどん地下に吸い込まれていくって感じか。
深度が深い区間は「地下連続壁工法」と呼ばれる、地下に遮水性の連続した壁をつくる工法が採用されている。
地下にでっかい鍾乳洞の洞窟があるわけじゃなかった。
両端の2つのドリルでコンクリートを流して、真ん中のドリルで空気を送ってコンクリートを石灰岩層に浸みこませてるのだったかな???
覚えているうちに書かなかったから忘れてしまった・・・。
地下ダムの一部を見ることができる。
右側が帯水層で、左がわに止水壁がある。
地下にダムを造るって、こんな仕組みを考える人ってすごいな。
わずか数十センチの幅の止水壁が地中60mぐらいまで埋められている。
とても興味深くて、入場料以上の価値がある資料館だった。
ついでに、東平安名崎にいく。
祝日だけど、雨が降ってるので誰もいない。
続いて、城辺仲原ムイガーの展望台に行くが雨で曇っていまいち。
このあと来間島に行くが雨が強くなり退散。