昨日は重慶郊外にある世界遺産「武隆天坑(天生三橋・龍水峡地縫)」に行ったが、今日は世界遺産「 大足石刻(宝頂山石刻・北山石刻)」を見に行く。
行き方
「 大足石刻(宝頂山石刻・北山石刻)」は重慶の西の郊外にある。
ツアーにするか迷ったが、やはり自力で行く。
近くに鉄道駅がないので、長距離バスで行く。
今回も先達の記事を参考にさせてもらった。
バスのチケットは前日、武隆からの帰りに重慶北駅南広場にあるバスターミナルで7時半発のチケットを買っておいた。
チケットの裏面にQRコードがあって、微信に追加したら、スマホで買えるようになるみたい。
昨日よりさらに早起き😪
もう一つ遅い便にすればよかった・・・。
まだ地下鉄が営業準備をしていた。
始発の地下鉄で重慶北駅へ行き、バスターミナルに向かう。
朝食に肉まん購入(10元)。
南広場バスターミナル。
チケットは購入済みなので待合室に行く。
改札が中国の身分証にしか対応してないので、右のドアを開けて通してもらう。
大足に行くバスに乗り込む。
チケットに書かれた番号の座席に座る。
往きは8割ぐらい座席が埋まっていた。
1時間半で大足バスターミナルに到着。
バスターミナルを出て近くの交差点を下った地点で205路のバスに乗る。
最初、乗ろうとしたら拒否されたが、道路の反対側に立っていたからだった💧
205路は始発なので、停まっているバスに乗ればいい(3元)。
最初はガラガラだったが、途中から大量に高齢者が乗ってきてギュウギュウ詰め。
一番後ろの隅の席に座ったので、譲りたくても譲れなくてラッキー🤡


大足石刻周辺のバス停は下記のとおり。
23 . 大足石刻游客中心
・・・
28 . 宝顶山石刻景区
29 . 宝顶山博物馆
30 . 宝顶派出所(終点)
通常のルートであれば、「23 . 大足石刻游客中心」で下車、景観区内専用バスに乗って観光地点に行くのだと思う。
でも、乗り換えるのが面倒なので「29 . 宝顶山博物馆」で下車した。
門の外から中を伺うと、職員がでてきて「ここは職員専用入口だから、この先にある入口から入ってください。」と言われた。
塀に沿って聖寿寺の入口までわりと歩いた😓
その前の「28 . 宝顶山石刻景区」で下車したほうがよかったのかも。
聖寿寺
一体と書いてはいるが、寺院から直接、石刻エリアには行けないみたい。
通常ルートでないところから入って、チケットをまだ切られていないのでどうしようかと思ったが、このお寺の参拝は入場料不要である。
帝釈殿
宝頂山石刻にある「千手観音菩薩」を模しているのだと思われ。
薬師殿
大足石刻博物館
最初、「武隆天坑」を火曜日に行く予定にしていたが、博物館が月曜日が休みなので、「武隆天坑」を月曜日に変更して、「大足石刻」を火曜日にした。
ここも入場チケットのチェックはなく、無料で入場できた。
世界各地や中国国内の石窟の紹介や、主に大足の石像が展示されている。
宝頂山石刻を見る前の前座みたいなもんだろう(しらんけど)。
高校の世界史で、敦煌、龍門、雲崗を三大石窟として習ったけど、大石なんて重慶に来るまで全然知らなかった。
三大石窟の中で龍門は1988年初めての海外旅行で訪れたことがある。
玉佛頭像(唐)
九龍牌位(清乾隆四十六年(1781年))
釈迦佛像(明)
毗盧佛頭像
観音座像(南宋)
香炉(明 成化三年)
道教造像(清)
神像(清)
修復前の千手観音像の写真。
宝頂山石刻
ようやくここで入場チケットのチェックがあった。
ITリテラシー高めなんで、長距離バスに乗っている間にスマホで買っておいた。
宝頂山石刻と北山石刻の入場券がセットで145元(2,900円)。
顔写真を撮られて顔認証で入場する。
穏やかな表情の菩薩像、荘厳な仏像、獅子を従えた護法神像、そして道教的な仙人の像が並んでいて、仏教と道教が融合した宋代の宗教観をよく反映している。
頭の上に乗った人が大仏ロボットを操縦しているところ。
今からコテンパンにしてやると指をポキポキ鳴らしている。
水牛耕田図
農民が水牛と共に田を耕す姿を描く、非常に写実的な世俗的テーマ。
「仏教は日常と共にある」という南宋の価値観の象徴。
石窟芸術で農業風景が描かれるのは極めてレア。
🐂 石像界の「スローライフ枠」。
護法神龕
上段中央には9体の護法神像が並んでおり、その左右には六通神像が彫られている。
下段には7体の鬼卒像が刻まれている。
護法神は仏法を守る神々で、主な役割は道場を守り、あらゆる魔障を打ち払うことである。
六道輪廻図
いちばん印象的な石像。
仏教の「六道」(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)を視覚化。
善行を積まないと来世でこうなるぞという“道徳ビンタ”石像☠️
華厳三聖像
中央に毘盧遮那仏(大日如来)、左側に普賢菩薩、右側に文殊菩薩が配置。
通常の仏教造像では「左文殊・右普賢」とされるが、この龕では位置が逆転している。
後壁には81の小円龕が均等に配置され、それぞれに小さな坐仏像が納められている。
文殊菩薩が手にする七重宝塔は800年以上経っても崩れおちない。
千手観音像
宝頂山石刻の一番目玉の石像。
1047本の手を持つ巨大な浮彫像。高さ7m、幅12mほど。
各手に目が描かれており、「千手千眼」を表現。
2008年から2015年にかけて大規模な修復工事が行われ、再塗装によって金箔や鮮やかな彩色が復元された。
宝頂山のものは物理的に1000本超を目指したガチ仕様。
釈迦涅槃像
全長31メートルの寝釈迦像。
横たわる釈迦の顔が非常に穏やかで弟子たちが周囲に集う構図。
とにかくデカくて迫力あり。
しかもこのポーズで岩を彫るのは超絶技巧。
🧘♂️ 写真映えトップ。
死してもなお説法を続けるお姿は涙モノ。
全身を収めようとすると後ろに下がりすぎて他の観光客とぶつかるやつ。
九龍浴太子図
お釈迦様(釈迦太子)の誕生シーンを描いたシーン。
生まれたばかりの釈迦太子は、蓮の花の上で 「天上天下唯我独尊ポーズ」 。
崖の上部にある「聖跡池」から流れ出る水を、龍の口から吐かせる設計になっている。
孔雀に乗った孔雀明王。
龕内の右壁には、莎底比丘が毒蛇に噛まれた際、阿難が孔雀明王呪を唱えて蘇生させる場面が彫刻されている。
ある日、莎底比丘が修行のために薪を集めていたところ、木の中に潜んでいた毒蛇に噛まれてしまいます。彼は苦しみながらも、仏の教えを思い出し、『大孔雀明王経』を念じます。すると、仏の加護により毒が消え、命を救われたと伝えられています。
右壁には「阿修羅(美食を持つが美女を欠く)」、左壁には「帝釈天(美女を持つが美食を欠く)」が配置され、両者の争いが孔雀明王の呪力によって鎮められる様子が表現されている。
毗卢洞
左壁は清代の崩壊で多くが損傷し、一部の頭像は大足石刻博物館に所蔵されている。
高さ5.4メートルの八角形の経蔵が彫刻され、通常は完全な円形で表現される転輪経蔵を「半分を壁に隠した」独特のデザインで表現している。
毗盧遮那仏は中央に位置し、花冠を戴き、口から二道の光を放つ姿で表現。
密教の根本仏として荘厳な雰囲気を醸し出している。
両親への恩を10の具体的な形で表した図像。
母親が十月十日子を懐妊する苦しみ、父親が寒さの中子を守る場面など、心に刺さる孝道の教えをストーリーパネルのように横長の石壁に展開。
😭泣ける彫刻ランキング1位。
親不孝がこの前を通ったら反省必至。
大方便仏報恩経変相
仏教の孝道思想を視覚化した傑作。
中央の釈迦説法図を軸に、左右に6つの本生譚(仏の前世物語)を配した連環画形式。
この辺は観光客の一団でごった返していたのと、だんだん見飽きてきて、写真を撮るのが雑になってる・・・。
観無量寿仏経変相
西方極楽浄土の荘厳さを視覚化した傑作。
中央に阿弥陀仏(無量寿仏)が座し、左右に観音菩薩と大勢至菩薩が侍立する「西方三聖」が刻まれている。
手で💓マークを作ってるw
最上部に地蔵菩薩が座し、その下に「十王」(地獄の裁判官)が配され、亡者の生前の行いを裁く様子が表現している。
地蔵菩薩は左手に宝珠、右手に錫杖を持ち、慈悲と厳しさの両面を象徴。
地獄の鬼卒(獄卒)が宋代の役人風の服装を着用し、当時の官僚制度を諷刺したと解釈されている。
柳本尊行化図
柳本尊は唐末から五代にかけて四川で活動した密教僧で、「十煉修行」と呼ばれる極端な苦行(目を焼く、指を切るなど)を通じて教義を広めました。
自残の痕跡が強調されており、右目は失明、左耳は切断され、左腕は袖が膝に垂れ下がった断臂の状態で、右手は胸の前で印を結んでいる。
地獄変相の終わりに位置し、「救済への道筋」を提示する役割を担い、宝頂山石刻全体の思想的完結性を高めている。
出口を出ると食堂と土産物店が軒を連ねていて、客引きをしている。
水餃子の店があったので入ったが、あまり美味しくなかった(18元)。
客引きをしてたのは出口周辺だけで、あとはシャッター通り。
日本の寂れた観光地もシャッター通りが多いけど、中国はシャッター通りが本当に多い感じ。
商店街を抜けるとバス停があって「游客中心」に行ける。
来るときはパスした游客中心。
游客中心の前には、1972年竣工の「宝頂水路橋」が残っている。
北山石刻にいく2015路のバスを待つが、約1時間に1本程度みたいなので、いつくるか分からない。
時は金なり。
ライドシェアを呼んだ(19.34元)。
北山石刻に続く。
【重慶】大足石刻 世界遺産 / ちゃんらーさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ