以前に、勤続30周年に記念品として旅行券がもらえるので、高級ホテルに泊まってみたいと書いた。
さて、この旅行券は給与課税の対象だろうか?
答えは、一定条件を満たせば給与課税の対象外にできる。
その条件とは以下の通り。
- 旅行の実施は、旅行券の支給後1年以内であること。
- 旅行の範囲は、支給した旅行券の額からみて相当なものであること。
- 旅行券の支給を受けた者が当該旅行券を使用して旅行を実施した場合には、所定の報告書に必要事項(旅行実施者の所属・氏名・旅行日・旅行先・旅行社等への支払額等)を記載し、これに旅行先等を確認できる資料を添付して貴社に提出すること。
- 旅行券の支給を受けた者が当該旅行券の支給後1年以内に旅行券の全部又は一部を使用しなかった場合には、当該使用しなかった旅行券は貴社に返還すること。
面倒臭いのが、3番の条件で出張旅費精算のようにきっちり証憑や精算書類を作成、保管する必要がある。
このため、私の会社では、傘下に旅行社の子会社があるので、その旅行社でしか使えない旅行券を従業員に支給し、旅行社に税務上必要なドキュメントを作成させていた。
でも、いまどき、AgodaやExpediaで手配したほうがはるかに安い。
疑り深い私は、従業員の福利厚生といいながら、仕事を与えて子会社に利益補填しているんじゃないかと思ってた。
じゃあ、渡切にしてしまったらどうか。
実は、来年から旅行券から渡切に変わった。
当然、給与課税の対象になって所得税と住民税がかかるので、実質的な手取りが減ることになる。
私の場合、来年は所得税率が5%、住民税が10%の見込なので、額面が10万円だったとしても、実質的な受取額は約8万5千円になる。
会社をやめなければ所得税率は20%なので、実質的な受取額は約7万円強だ。
子会社で割高な料金で手配してもらって給与課税にならない方がいいのか?
給与課税になるけど渡切にして自分で手配するほうがいいのか?
子会社で手配したら10万円のホテルが、自分で手配したら8万5千円以下になるかどうかが損得の分かれ目だ。
前回もらった永年勤続表彰の時の経験からいうと、AgodaやExpediaで手配していたら、子会社で手配するより3割以上安かった。
それに子会社で予約できるホテルはAgodaやExpediaみたいに豊富じゃない。
だから、私は給与課税になってもいいから渡切になってとても嬉しい。
渡切になったら高級ホテルに泊まらずいつものように安ホテルを手配してしまいそうだだけど・・・。