退職したら確定拠出年金は運用指図者になって拠出を停止するつもりだった。
無職になるので拠出しても所得控除できないのに、受給時には退職所得あるいは公的年金等所得として課税されることになるからだ。
けれども、先日から退職金と確定拠出年金の受取方法について調べていて、退職所得控除の計算方法について見落としていた点があった。
確定拠出年金では拠出をしている「加入者」の期間を退職所得控除の勤続年数としてカウントすることができるが、拠出をしない「運用指図者」の期間は退職所得控除の勤続年数に含めることができない。
私は52歳で退職して60歳で確定拠出年金を受け取るまで8年間ある。
この8年間、最低月額5,000円でもいいから掛金を拠出していれば退職所得控除を40万円×8年=320万円増やすことができる。
ややこしいので、退職時点までに積み上げた確定拠出年金は無視することにして、退職後、毎年40万円を拠出すれば、元本=退職所得控除と同額なので元本には課税されず、運用益の50%だけが課税退職所得として課税される。
勤続年数 | 8 |
確定拠出年金 | 3,200,000 |
退職所得控除 | 3,200,000 |
課税退職所得金額 | 0 |
所得税率 | 5% |
所得税 | 0 |
住民税(市民税) | 0 |
住民税(県民税) | 0 |
税合計 | 0 |
退職金手取 | 3,200,000 |
楽天証券の場合、運用指図者は月64円/月、加入者になると167円/月で、月額103円(年額1,236円)増加するので、低金利の現在、運用商品を定期預金にするくらいなら運用指図者のままのほうがいいが、運用益を狙って投資信託を購入するのなら加入者になる価値はあるかもしれない。
あるいは退職金を受け取った15年後まで確定拠出年金を受け取るのをずらせば、退職所得控除がリセットされるので、加入期間分×40万円の退職所得控除が利用できる。
ただ67歳の時の自分ってどんなだろう、呆けてしまっている気もするな 💦
また所得税の課税強化があるとすれば、退職所得控除の改悪だと思っている。
退職金が多い大企業の従業員ほど控除枠がフルに使えて優遇されているからだ。
ただ改悪されるにしても、勤続20年超の控除額が年40万円から70万円に増加する点が手始めに見直しされるのではないだろうか。
まだ1年の余裕があるので、加入者になるか運用指図者になるかはゆっくり決めようと思う。